最近の天気予報はじつに正確だ。「てんきとくらす」の山の天気では土曜日だけ雨が降らないという予報だったので、それを信じて日程を決めた。 札幌から3時間弱、河鹿トンネルを抜けると誰もいない広場に到着。朝の7時前、道路は乾いていたが、草は夜露で濡れ、低い雲が山全体を覆っている。それでも行くの?と心の中で問う声があったが、何しに来たの?という声が勝り、気を引き締めて登山口を出発した。
地形図には記されていないが、しっかりした登山道がある。最初の1時間ほどは日の当たらない涸沢の中を行くがイタドリやフキについた水分でびしょ濡れになる。さらに1時間ほどで尾根にでて、やっと眺望が開ける。810Pで後ろを振り返ると雲から飛び出た狩場山が美しい。 ここからさらに1109Pに向け急登の尾根を登る。途中から東斜面をトラバースするが、雪解け直後のため登山道が崩れていたり雪渓で隠れていたりと、通過には結構神経を遣った。
1109Pの先はいよいよ藪漕ぎである。この藪は沢登りなどで遭遇する超過密な藪とまではいかないが、登山道としては常軌を逸した藪漕ぎで、体をよじって通過するところもある。トラロープが行き先を案内してくれるが、うっかりすると道を外してしまうので、終始下を向いて歩く。藪漕ぎが終わると最後雪渓を通過し山頂に到着した。晴れてはいないものの周りの山域はよく見えた。
お花の写真を撮りながら登りに4時間、思っていた以上に足に疲労が溜まって、帰りはいつも以上に慎重に心がけた。途中、少しだけポツポツときたが、なんとか最後まで雨に降られずに済んだ。しかし、からだ中ドロだらけになったので宮内温泉で汗を流して帰宅した。
いろいろな花が咲いていたが、オオヒラウスユキソウはまだだった。
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